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台湾に行って来ました。
自業自得ですが、色々とあり過ぎました。
少しずつお伝えしていきます。
これから行くという方の参考にでもなれば。
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今回は格安航空。羽田を早朝に発つ。
始発でも間に合わないので、前日の23時頃に羽田に到着して朝まで時間を潰す。
国際線ターミナルは1Fから3Fまでかなりのベンチがあり、たくさんの人がそこで休んでいる。
眠るとも眠らないとも言えないまどろみを耐え抜いて、朝4時頃に搭乗手続きに向かう。
パスポートの提示を求められて差し出す。なぜか係員の顔色が曇る。

「あの…お客様…こちらのパスポート、期限が切れているようですが…」

「……………………は?」

そうして返されたパスポートには、高校の修学旅行で中国に行った頃の高校生の自分が写っている。
終わった、そう思った。ぼくの旅は始まることもなく終わったんだ。
1時間で家まで帰って戻ってこれるはずもない、誰かに頼めるものでもない。
羽田から出る始発の電車まであと一時間半。それまで何もできない。
ただ乗るはずだった飛行機を見送るだけだ。ぼくの人生はいつもこんなだ。
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肩を落としてベンチまで戻り、冷や汗が乾き、引いた血の気が戻ってきて、冷静さを取り戻した頃にふと思う。
お昼の便なら間に合うのでは?
そして、ぼくはその日の航空券を検索した。

11:50成田発。15,000円。これだ。
家に必ずパスポートがある確信はない。でも行くしかない。
成田行きのバスも予約する。
もしも間に合わなければ、これ以上お金は払えない。
合計4万近くが無駄になる。
すがるように祈るように赤い電車に乗り込む。
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思っていた通りの場所に隠れていたパスポートをカバンに大事に入れて、ぼくは電車に飛び乗った。
予約したつもりのバスよりも、なぜか20分も早いバスを予約している。

なんでこんなにダメダメなんだろう。
そんな思いがむくむくと頭をもたげるのを必死でやり過ごす。
予想外の状況でも、次の手を打つことができている自分を必死に自分で褒める。
飛行機に乗れれば。とりあえず行くことだけできれば。
今日会う約束をしている人に会うことさえできれば。
全部きっと笑い話になる。

少し遅れ気味に東京駅に着いた電車を飛び降りバス乗り場を目指す。
インド人と思しき女性がバスの運転手と何か話している。
よかった、間に合った。
朝から何も口に入れていないことを思い出して、近くの自販機で炭酸水を買い、バスに乗り込む。
ひどく疲れた。成田まで約一時間、しばしの休息。

(つづく)